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「ショートカットを使用したフォントのインストール」の3つの利点

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Windows にフォントをインストールするときに、「ショートカットを使用したフォントのインストール」という方法があります。通常のインストール方法と比べて、このインストール方法には3つの利点があります。

  • ハードディスクの容量の節約
  • 起動や読み込みの高速化
  • 標準のフォントとインストールしたフォントの区別化

プログラミングフォントで有名な「Inconsolata」をインストールすることで、通常のインストール方法と、このインストール方法を比較していきます。

通常のインストール

  1. 下記サイトにアクセスして、「OpenType file」をクリックします。

    Inconsolata

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  2. ダウンロードした Inconsolata.otf をダブルクリックして、Windows フォント ビューアーを起動します。

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  3. 「インストール」をクリックします。

次に、ショートカットを使用したフォントのインストールを行います。

ショートカットを使用したフォントのインストールの準備

  1. コントロールパネルを起動します。
  2. 「デスクトップのカスタマイズ」→「フォント」をクリックします。
  3. 「フォント設定」をクリックします。

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  4. 「ショートカットを使用したフォントのインストールを許可する」にチェックを付けます。

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  5. 「OK」をクリックします。

ショートカットを使用したフォントのインストール

  1. ダウンロードした Inconsolata.otf をダブルクリックして、Windows フォント ビューアーを起動します。
  2. 「ショートカットの使用」にチェックをつけて、「インストール」をクリックします。

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ショートカットを使用したフォントのインストールの利点

冒頭に述べたように、ショートカットを使用したフォントのインストールには、以下の3つの利点が考えられます。

  • ハードディスクの容量の節約
  • 起動や読み込みの高速化
  • 標準のフォントとインストールしたフォントの区別化

ハードディスクの容量の節約

通常のフォントのインストールでは、ダウンロードしたフォントファイル Inconsolata.otf を C:\Windows\Fonts にコピーすることで、フォントを使用できるようになります。つまり、ダウンロードしたフォントファイルとそのコピーの2つのファイルが存在することになります。

一方、ショートカットを使用したフォントのインストールでは、ダウンロードしたフォントファイル Inconsolata.otf をショートカット先として、C:\Windows\Fonts にショートカットファイルが生成されます。

これらの違いを「Fonts」フォルダのサイズで比較してみます。

フォントをインストールする前の「Fonts」フォルダのサイズは425MB(446,632,044バイト)でした。

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通常のインストールを行った後の「Fonts」フォルダのサイズは425MB(446,690,508バイト)でした。

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ショートカットを使用したフォントのインストールを行った後の「Fonts」フォルダのサイズは425MB(446,632,044バイト)でした。

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これらを表でまとめてみます。

Fonts フォルダ(バイト) サイズ ディスク上のサイズ
インストール前 446,632,044 448,012,288
通常のインストール後 446,690,508(+58,464) 448,073,728(+61,440)
ショートカットを使用したインストール後 446,632,288(+244) 448,012,288(+0)

通常のインストールは、ダウンロードしたフォントファイルのコピーが生成されるので、サイズ/ディスク上のサイズが Inconsolata.otf の分(58,464バイト/61,440バイト)だけ増加していることが分かります。

一方、ショートカットを使用したインストールでは、サイズ/ディスク上のサイズがわずか244バイト/0バイトしか増加していません。

ショートカットを使用したインストールの方がハードディスクの容量を節約することができます。たった数キロバイトの違いですが、精神衛生的に少しでもハードディスクの容量を減らしたいという人は、ショートカットを使用したインストールに利点を見いだせます。

起動や読み込みの高速化

Windows やアプリケーションの起動時に読み込まれる「Fonts」フォルダの容量が小さければ、極わずかに高速化すると思います。こちらも精神衛生的に少しでも高速化したいという人は、ショートカットを使用したインストールに利点を見いだせます。

標準のフォントとインストールしたフォントの区別化

容量の節約と高速化は半分冗談ですが、この標準のフォントとインストールしたフォントの区別化はなかなか便利だと思います。

パソコンにインストールされているフォントは、 C:\Windows\Fonts で確認することができます。

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この「Fonts」フォルダにインストールしたフォントが追加されていくのですが、何百というフォントの中から、インストールしたフォントを探し出すのはやや面倒です。

ショートカットを使用したインストールを行うと、この「Fonts」フォルダの中にショートカットファイルが生成されるので、インストールしたフォントファイルが明示的になります。

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たくさんフォントをインストールしていたり、インストールしたフォントの表示/非表示、削除などを行う際にひと目で区別することができるので、オススメです。

注意事項

ショートカットなので、元のフォントファイルを削除したり、保存場所を変更すると、フォントを使用することができなくなります。フォントが使用ができなくなった場合は、もう一度フォントファイルをダブルクリックして、インストールを行う必要があります。

D ドライブなどに「マイ フォント」というフォルダを作成し、このフォルダにフォントファイルを保存しておくといいでしょう。

雑感

C ドライブにシステムファイルを、D ドライブにデータファイルを保存するという管理方法を行っている人も多いかと思います。標準でインストールされているフォントだけを C ドライブに保存して、ユーザーがインストールしたフォントを D ドライブに保存し、ショートカットを使用したインストールを行うことで、この管理方法を実現することができます。

参考サイト